「森と湖の国」と呼ばれるフィンランド。
その自然豊かな国のフィンランドを代表する建築家である「Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)」は建築だけでなく、多くの家具や照明なども手掛けています。
今回はそのアルヴァ・アアルトがデザインした家具や照明を紹介したいと思います。
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ちなみにアルヴァ・アアルトは本名ではなく、アアルトはフィンランド語で「波」という意味です。
アアルト好きなら「アイノとアルヴァ 二人のアアルト展」はお見逃しなく!3/20~6/20は東京の世田谷美術館、7/3~8/29は神戸県立美術館(予定)で開催。
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チェア
まずはチェアから紹介したいと思います。
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アアルトがArtek(アルテック)のためにデザインしたチェアはどれも魅力的なモノばかり。
No.65
1935年にデザイン。
ヴィープリ図書館に納品されたため、ヴィープリチェアとも呼ばれています。No.66やNo.68の原型になったモデル。
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No.66
1935年にデザイン。
N0.65より幅広の背もたれを使用しているため、もたれかかりやすい。ムーミンっぽく見えるのは私だけでしょうか。
No.68
1935年にデザイン。
背もたれが細くシャープなため、椅子全体が軽やかな印象。
No.69
1935年にデザイン。
アアルトスタジオではワークチェアとしても使用。個人的にはアアルトのチェアの中では一番好きかな。
K65
1935年デザインのハイチェア。
カウンターなどで使えるハイタイプの椅子で背もたれ付きの椅子は少ないんですよね。
No.64
1935年デザインのハイスツール。
一番有名なハイスツールではないでしょうか。
No.611
リネンのウェービングテープを使用したシンプルなチェア。
この椅子、実はスタッキングもできるんです。
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スツール60
Artek(アルテック)を代表する商品のStool60は1933年にデザイン。
1つは持っておきたい定番のスツール。アップルの創業者スティーブ・ジョブズも褒めたたえたことでも有名。
スタッキングしたときの佇まいも美しい。個人的には4本脚より3本脚。
超人気店・スコープではリノリウムを18色も別注しており大人気です。
私も買いました…
→買ってみた!スコープ別注・アアルトスツール60のアッシュ(リノリウム)
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スツールE60
1934年デザイン。
スツール60との違いは脚が3本か4本という点。安定感をもとめるならこちら。
無印良品では特別なアアルトスツールがあるのを知っていますか?
https://kagu.tokyo/entry/scope_stool200209
スツールX600
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アアルトレッグの進化系、ファンレッグ(Xレッグ)は曲木で作るアアルトレッグを5本合わせて扇形に成形している。
ベンチ(153)
1945年デザインのベンチ。
Lレッグを使用した一連のシリーズでは後期のデザイン。ダイニングで使うのもいいですが、個人的には壁につけて置くのが好きです。
こんな使い方も素敵ですよね。
アアルト邸ではベッドの脚先に置かれてました。
イージーチェア
パイミオチェア(No.41)
アアルトを代表する建築の1つパイミオのサナトリウムのために設計。
フレームも背と座も積層合板を使用。くつろぐためではなく、姿勢を正し結核の症状を和らげる目的でデザイン。
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タンク(400)
幅広のアーム、分厚い座面、低重心の重量感あるデザインからタンク(戦車)という呼び名が付きました。ゼブラ柄のファブリックもインパクト大です。
これに座ってゆっくりコーヒーでも飲みたいですね。
401
オランダのヘラ・ヨンゲリウスが張地を一新。
座った時にしなることで生まれる絶妙な座り心地が最高です。
ラウンジチェア43
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側面からの曲線が美しいラウンジチェア。
アアルトの名作住宅マイレア邸のためにデザイン。
テーブル
テーブルは四角や丸など様々なバリエーションがあります。
長方形 80A・81B etc
1935年デザイン。
スタンダードな飽きがこないデザインが素敵です。サイズや形状など種類が豊富。
正方形 81C
円形 90A・90B・91
丸はやわらかな雰囲気。
半円形 95
壁につけて。椅子2脚があれば十分。新婚さん、いかがでしょうか。
組み合わせて使用することもできますので、家族が増えたら後々買い足すのもありですね。
ネストテーブル88
北欧家具によく見られるネストテーブルをアアルトもデザインしてます。
蟹っぽく見えるのは私だけ?
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その他
ティートローリー(900)
1937年のパリ万博で発表。
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アアルトの自邸では花瓶が飾られていました。
パーテーション(100)
アアルトの建築の雰囲気を身近に感じられるパーテーション。パイン材を使用。
使わない時は丸めて収納することもできるので、急な来客時に部屋を仕切ったりもできます。
ベッドフレーム
お洒落なベッドフレームってあまりないですよね。
ハーマンミラーから出ているジョージ・ネルソンのシンエッジベッドは好きです。
広島の尾道にある古民家をリノベーションしたホテル「水尾之路」にシンエッジベッドが使用されています。
水尾之路|みおのみち 722-0044 広島県尾道市西久保町15-5 tel 0848-38-9576 mail inf…
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アンブレラスタンド(115)
この真鍮の感じが素敵。
使い込むほどに味が出ていきます。
112B WALL SHELF
壁掛けのシェルフを付けると、部屋の雰囲気がグッと良くなりますよね。
立体感が出るからでしょうか。
照明
A331 Beehive
1953~1954年デザイン。
形状からもわかるように「Beehive」とは「蜂の巣」という意味。アアルト自邸のリビングでも使用されています。
A330
「Golden Bell(ゴールデンベル)」と呼ばれ、アアルトの照明の中でも一番人気があります。
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1937年、サヴォイ・レストランのためにデザイン。
80年以上経った今でも、サヴォイレストランで使われ続けています。カフェなどとの相性も抜群です。
NHKの名作照明ドラマ「ハルカの光」でも取り上げられましたね。
A110
形状から付いた名前は「手榴弾」
ちょっと恐ろしい名前の照明ですが、照明自体は可愛いですよ。
雑貨
サヴォイベース
ヘルシンキのサヴォイレストランのため1936年にデザインしたフラワーベース。
MoMAのパーマネントコレクションにも選出されており、今はイッタラから販売されています。優雅な曲線はフィンランドの湖をイメージ。
アイノ・アアルトシリーズ
1932年に最初の妻、アイノ・アアルトがデザイン。
水の波紋からインスピレーションを得たリング状のデザインが特徴。元々は製造時にできる気泡を目立たなくするためでもありました。
クッション・シエナ
アアルトが1954年でデザインした「SIENA(シエナ)」は規則的でありながらも手描きによる柔らかさが特徴。 アアルトが愛したイタリアの都市と建築から着想を得てます。
クッション・H55
北欧のモダンデザインを語る上で最も重要な出来事のひとつともいわれる「H55」はスウェーデンのヘルシンボリで1955年に開催されたデザインの博覧会です。
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そのH55のためにアアルトの2番目の妻、エリッサ・アアルトがデザイン。
余談① 「アアルト展」に行った時の話
葉山で開催されたアアルト展に行った時の話です。最高でした。
遂に待ちに待ったこの日が。。神奈川県立美術館、葉山館で開催中の「アルヴァ・アアルト展」に行ってきました。逗子駅に到着。 逗子駅前からバスで15~20分。 […]
余談② アイノとアルヴァ 二人のアアルト展
朗報!アイノとアルヴァ 二人のアアルト展が開催!
またまた楽しみな情報が。フィンランドを代表する夫婦と言えば、アアルト夫妻。アイノとアルヴァ。その2人にスポットを当てた「アイノとアルヴァ 二人のアアルト」展が開催されます。 アイノとアルヴァ 二[…]
おわりに
いかがでしたか。
アアルトがデザインした家具や照明、雑貨はデンマークのハンス・J・ウェグナーやボーエ・モーエンセンなどともまた違った雰囲気があって素敵です。素朴というか、土着的というか。
これから日本でももっと人気が出てきそうな予感がするのは私だけでしょうか。
まぁ、今でも十分人気なんですけどね…
アアルトについてはこちらでもまとめてます。