今日はウルムスツールについて。
有名な作品ではありますが、アルヴァ・アアルトのスツール60や柳宗理のバタフライスツールなどと比較するとまだまだ知名度は劣りますね。
我が家ではスツールとして使用するというよりは、サイドテーブルとして使うことが多いです。
軽いので移動も楽ですし、サイズ感もちょうどいいです。
好きな方は自作する人もいたりしますし、もっともっと人気が出ていいんじゃないかなと思うんですけど、日本ではどちらかというと地味な存在ですよね。シンプルすぎるんでしょうか。。
ウルムスツール(Ulm Stool)
デザインされたのは1954年なので、今から60年以上も前です。
ドイツにあるウルム大学の初代学長を務めたマックス・ビル(Max Bill)によって、ウルム大学の学生たちのためにデザインされています。
椅子としての機能はもちろん、横にすればテーブルとしても使用できますし、逆さまにして丸棒部分を持って簡単に持ち運びもできます。
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よくデザインされているなーと見るたびに思います。
3枚の板に1本の丸棒という、無駄を排除した、まさにバウハウス(Bauhaus)の思想を受け継いだ象徴的なスツールです。
あと、このコーナーの組み方もいいですよね。一切、釘を使用していません。
2009年まではVitra(ヴィトラ)で「Ulmer Hocker(ウルマーホッカー)」として生産されていましたが、廃版となってしまいました。
2011年にスイスのヴォーンベダルフ(wohnbedarf)から復刻が開始されています。素材はスプルース材で脚先のみビーチ材が使用されてます。
素材としては柔らかく、無塗装ですので、正直キズや汚れはつきやすいんですが、個人的には経年変化を楽しむことができるので、悪くないかなと思います。
キズや汚れが気になるなら…
オイルを塗布するのもおすすめですよ。見た目や飴色に変化します。
ビンテージ感というか、いい意味での中古、使い込まれた感じになります。
あと、カラー展開が豊富ですよ。私はちょっと苦手ですが。。
ウォールナットも追加されましたが、10万円以上もします。
なんと1962年にウルムスツールの進化系としてデザインされた引き出し付きも復刻されてます。
いろいろありますが、やはりスタンダードなこちらが個人的には一番好きです。普遍的なデザインですよね。
ウルムスツール、簡単に描けそうだなと思い、描いてみました…
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マックス・ビル(Max Bill)
1908年、スイス・ヴィンタートウール生まれ。1994年没。
1924~1927年、チューリッヒで彫金の修行。その後、バウハウスでカンディンスキーやクレーのもとで学んでます。
1929年以降、画家、彫刻家、グラフィックアーティスト、建築家、そして後には工業デザイナーとしても活躍。彼が遺した「スプーンから都市計画まで」の言葉は有名ですね。
1953年、ドイツでバウハウスの精神を継ぐウルム造形大学の設立。
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初代学長として現代のデザイン教育の礎を築きました。
晩年は「バウハウス最後の巨匠」とも呼ばれ、奇をてらわず機能を徹底的に追及する彼のミニマルデザインは現代のデザインの出発点になっています。
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ヴォーンベダルフ(wohnbedarf)
ヴォーンベダルフ(wohnbedarf)は、1931年にスイスで設立された歴史ある家具ブランド。
wohnbedarf steht für modernes wohnen und arbeiten, genauso w…
過去にはアルヴァ・アアルトやル・コルビュジェ、ミース・ファン・デル・ローエなどの著名な建築家の製品を手掛け、マスターピースと呼べる家具を世に送り出しています。
ウルムスツールはヴォーンベダルフ(wohnbedarf)だけでなく、ザノッタ(zanotta)からも販売されてます。ウルムスツールではなく「ズガビッロ(Sgabillo)」と言う名前でヤマギワより販売されています。
今はなくなってます…残念…
ヤマギワと言えば、あまり知られていませんが、オンラインショップ限定のアウトレットセールがあるって知ってましたか?知らいない方は要チェックです!
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「ズガビッロ(Sgabillo)」は1950年にザノッタ(zanotta)社のためにマックス・ビルがデザインしたものです。
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2つの違いですが、ウルムスツールはスプルースの無垢材を使用してますが、ズガビッロはビーチの積層材です。あと、ズガビッロは貫の丸棒が貫通してません。
けど、一番の違いは金額でしょうか。
88,000円(税込)です。
高い。。
ウルムスツールは40,700円(税込)なので、倍以上です。
安いからと言って、ウルムスツールがスガビッロのジェネリック品というわけではありませんので、ご安心を。
ただ、20,000円ぐらいのものもありますが、そちらはウルムスツールのジェネリック品なのでお間違いないように…
代表作
・ラグ quiet(クワイエット)
・Chronoscope
・Wall Clock
・Table Clock
おわりに
やはり家具好きとしてはバウハウスは外せませんよね。
バウハウスというとスチールにレザーのような無機質なイメージが強く、苦手意識を持っている方も少なくないと思います。
ただ、ウルムスツールは素材が木なので、バウハウスはちょっと苦手という方にも受け入れやすいと思いますし、北欧家具や日本の家具とも相性がいいです。 使い勝手がいいので、1つあると便利ですよ。
経年変化も楽しめるので、長く長く使い続けたい家具の1つです。
みなさんも1つ手にしてみてはいかがですか?
余談 椅子好き芸能人
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