今回紹介するのは、ボーエ・モーエンセンに子どもが生まれた時のエピソードです。
まぁ、私はこの話が大好きで大好きで…
モーエンセンの子どもの名前を付けたのは誰かご存知ですか?
な・な・なんとハンス・J・ウェグナーなんです。
知ってましたか?
その名前は、な・な・なんと
ピーター・モーエンセン!!
えっ?それがどうしたって?
いやいや、ピーターですよ。ピーター。
ピーターという名前、実はウェグナーの父親の名前なんですね。
ビックリでしょ?
デンマークでは、当時子どもの名前を付けるということは、もしその家族がなくなった時の後見人という意味があったそうです。
すごいですよね、まさかピーター・モーエンセンの名付け親がウェグナーって…
ただ、当時1944年のウェグナーはまだザチェアやYチェアをデザインする数年前なので、まだまだ家具デザイナーとしては、花が咲いてませんでした。
今回はデンマークの巨匠「ハンス・J・ウェグナー(Hans J Wegner)」を紹介します。ウェグナーは生涯に500脚以上もの椅子をデザインしたデンマーク黄金期を代表する家具デザイナーの1人。まずは彼の生い立ちを紹介[…]
決して裕福とは言えない状態ということもあり、椅子とテーブルを作り、贈ったのがこのピーターズチェア&テーブルです。
すごく素敵な話だと思いませんか。
こういう背景を知ると、より好きになっちゃいますよね。家具もウェグナーもモーエンセンも。
この話を知るまでは、1914年の同じ年の生まれ、ぐらいにしか思っていませんでしたが、実はこんなにも深いつながりがあるなんて。
素敵だなー、素敵だなー。
仲が良くて、しかも同じ家具の世界で切磋琢磨するって、素敵すぎる…
モノとしてももちろん秀逸で、ぶつけても大丈夫なように角は丸くなっており、無塗装なので安全そのもの。
工具などがなくても簡単に組み立てができるようになっています。
2人以外にも当時のデンマークは名だたるデザイナーがたくさんいたのはほんと奇跡としか言いようがないですよね。
ナナ・ディッツェル、フィン・ユール、ヤコブセン、ヴァンシャー、ピーター・ヴィッツなどなど。
みんなが切磋琢磨していたので、有名な作品が次から次へと生まれて、その多くが今も残っているんでしょうね。
もちろん、その作品を生み出す家具マイスターや工房の存在は言うまでもないでしょう。
ちなみにピーターズチェア&テーブルは、今でもCarl Hansen(カール・ハンセン)で販売されてますので、大事な人へのプレゼントにもいいですね。
無塗装なので、かじっても大丈夫ですよ。笑
ノックダウン(組み立て式)で、一切ネジ等を使用していないところもいいですよね。さすがウェグナー、憎いぜ!!
今日は春の陽気に相応しい、ほっこりとするエピソードでした。
ハンス・J・ウェグナーについてはこちらで詳しく紹介してますので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
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