京都で大人気だった吉岡徳仁さんの「ガラスの茶室 - 光庵」を見に行ってきました。
場所は京都ではないんですけどね。。
吉岡徳仁 「ガラスの茶室 - 光庵」
場所は佐賀県立美術館。
なぜ佐賀で?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、実は吉岡徳仁さんは佐賀の出身なんです。3年ほど前にこの佐賀県立美術館がリニューアルする際に、手掛けたのが吉岡徳仁さんです。
そのような縁もあってか、今回は佐賀県立美術館での開催です。
早速、中へ。
シンプル。。いかにも吉岡徳仁さんって感じがしますね。
まず目に飛び込んできたのが、巨大なガラスのテーブル。「Waterfall」という作品で、なんと4.5メートルもあります。
圧巻でした。。
それにしても何キロあるんですかね。すごく重そう…
カメラのレンズにも使用される光学ガラスを使用してるので、奥まではっきりと見えます。写真が下手すぎて、奥まで見えてませんね。笑
実物はちゃんと奥がきれいに見えますよ。
きました!!
「ガラスの茶室 - 光庵」です。
何でしょうね、この凛としたたたずまいは。無駄なモノを一切排除した、吉岡徳仁ワールド全開です。
「ガラスの茶室 - 光庵」は2011年にヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展で発表しましたが、その時は模型だったので実現化はしてません。
2015年に初めて茶室として完成し、今日との天台宗青蓮院門跡境内、将軍塚青龍殿の大舞台に展示されました。当初は1年の予定が、あまりの人気で延長になり、最終的には2年も展示されることになりました。
実物を見たらそれも納得です。
まず手前に「にじり口」があるんですが、このガラス戸は実は下だけで支えてるんですよ。もし、上で支えることになると、余計な部材が入り、見た目が良くないからとの理由で下で支える構造になってます。
こだわりがすごいですね、さすがです。奥に見えている四角い塊は床の間をイメージしています。
通常、茶室であれば、床の間と掛け軸は必須ですよね。床の間はありましたが、掛け軸がここにはありません。そう、シンプルを追求しすぎて忘れてたんです。
なわけないですよね。笑
写真右上の屋根の部分に斜めに細長い四角いものがあるのがわかりますか?あそこを太陽の光が透過することで、プリズムが現れ、虹の花となります。残念ながら、今回は室内だったので見れませんでしたが、その発想が素敵すぎますよね。
ガラスの茶室の横には「Water Block」がありました。
これはパリのオルセー美術館が2011年にリニューアルされるにあたり、印象派のモネやルノワールの作品群と一緒に展示されてます。実際に座ることもできますよ。
座り心地は・・・
はい、ご想像にお任せします。
「Eternal」
スワロフスキーとのコラボレーション作品。
アクリルの中に巨大なクリスタルを閉じ込めたスツールです。
完全にオブジェと思っていたんですが、スツールなんです。。いろんな意味で座れない。。これを見ていると、かつての師・倉俣史朗の「ミス・ブランチ」の影響も感じられますね。
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「Prism」
ドンペリニヨンとのコラボレーション。
展示は以上です。
この後に、40分ぐらいの映像があるので、それを見て終了です。展示会場の外には小さな「Water Block」が。
これは常設?なのかな。
今度はちゃんと奥が見えてるでしょ。笑
さすが光学ガラス。
「ヴィーナス ー 結晶の椅子」
代表作
吉岡徳仁さんには数々の名作と言われるモノがありますが、ここは私の独断で印象深い3つをご紹介。
まずは、エルメスの「吐息」。わざわざ銀座まで見に行きました。素晴らしい発想だなと思いました。何か偉そうですね、すみません。
写真がなく、すみません。。
その後に、今は移転してしまったBAR TARU に行きました。
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「TARU」は渡辺力さんや剣持勇さんがインテリアを手掛けてたので、いつかは行ってみようと思ってました。素敵な空間でした。
銀座のBARと言っても、お昼のランチ、確かカレーだったかを食べたんですが、1000円もしなかったんですよね。
あと、auから発表された「MEDIA SKIN(メディアスキン)」も印象深いです。
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通信規格が変わったので、今は使えないようですが、今こそ使いたい携帯です。
家具好きとしては、ヤマギワから発表されたこちらも好きです。
過去の展示会(私が行ったものだけですが・・・)
熱烈というほどではないですが、吉岡徳仁さんは昔から気になってました。
過去に行った展示会です。
「セカンド・ネイチャー展」 21_21 DESIGN SIGHT 2008年
「Story of…」カルティエ クリエイション - めぐり逢う美の記憶 東京国立博物館 2009年
「クリスタライズ」 東京都現代美術館 2013年
おわりに
2008年とだいぶ昔の話ですが、先ほど紹介した「セカンド・ネイチャー展」の開催に合わせて、吉岡徳仁さんと藤崎圭一郎さんの講演会が国立新美術館であるとのことで聞きに行きました。
昔のことすぎて、正直話の内容は覚えてません。ただ、はっきりと印象に残っているのが、吉岡徳仁さんはデザイナーというより、研究者や学者のような印象を受けました。
モノの捉え方というか、考え方というか。とても不思議な感覚で、虜になりました。これからも益々のご活躍を祈りたいと思います。
そうそう、「光の茶室 光庵」は東京にも巡回するみたいですよ。どこでやるんだろう、楽しみですね。では、今日はこのあたりで。