アルネ・ヤコブセンとハンス・J・ウェグナーには繋がりがあるんですが知ってますか?
実は、上司と部下の関係でした。
意外ですよね?
アルネ・ヤコブセン事務所にて
実はウェグナーは1940~43年ごろまで、アルネ・ヤコブセンの建築事務所で勤務していたんですよ。
2人とも非常に有名ではあるんですけど、意外とこの事実を知らない人が多いんですよね。
この投稿をInstagramで見る
年齢はヤコブセンが1902年生まれで、ウェグナーは1914年生まれなので、働いていた時はヤコブセンは40歳前後ですね。
ウェグナーは20代後半とまだ有名になる前です。
ウェグナー在籍時のアルネ・ヤコブセンの大きな仕事といえば、E・モラーと共同設計したオーフス市庁舎です。
オーフス市庁舎
デンマークの第二の都市ともいえるオーフスにある市庁舎。
1941年に完成しており、ウェグナーがこの庁舎の家具デザインを行っています。
80年以上も前にこの建物ができていたとは、さすがですね。
ヤコブセンを代表する建物ということで、コペンハーゲンからはちょっと遠かったのですが行ってきました。
外観
オーフス市庁舎で有名な話は、どうしても時計塔を付けないといけないという市の要望に頑なに拒否をし続けていたヤコブセンとのやり取りはそれはそれは凄まじかったとのこと。
ヤコブセンは施主と揉めたりすることが多かったみたいです。。
それだけ完璧主義だったんでしょうね。
渋々、時計塔をつけることになしましたが、時計の位置が中途半端に見えるのは私だけでしょうか。
内観
このホールは圧巻ですね。ここでは結婚式も行われているとか。
市民に愛されている証ですね。
ヘリンボーンの床がたまらないですね。
これ、灰皿です。可愛いですね。
ヤコブセンのドロップチェアやポッドチェアもこれがイメージの元なのかな?なんて思ったり。
こんなきれいな曲線のベンチがあるんですね。さすがです。
手すりの曲線もいい感じですね。
エレベーター
これがもう何とも言えないんですよ。
こんなにかっこいいエレベーターは初めて見ましたよ。
どうですか。
渋すぎますよね。
家具
オーフスの紋章入りのソファ。ソファというより長椅子って感じですかね。
座面のレザーが良い感じ。
ここにもいかにもウェグナー!といったデザインの椅子たちが。
照明はヴィルヘルム・ラオリッツェンかな。
今はルイスポールセンから復刻されてますね。
写真にはないですが、議場内がまたいいんですよね。
入れなかったのが残念です。
ちなみにその議場内で使用されている椅子にはもちろん写真にもあったオーフスの紋章が入っているんですが、ウェグナーが仕事場で使用して椅子がまさに議場の椅子なんですね。
普通は紋章入りの椅子は市販されることはないんですが、偶然にも改修の時に市場に出たんですかね、中古で出回っていたものを手に入れたそうです。
ザチェアでもチャイニーズチェアでもないところがまたいいですね。
それだけ愛着もあるんでしょう。
おわりに
アルネ・ヤコブセンとハンス・J・ウェグナーはこの仕事で大きく飛躍し、それぞれの道でまた成功を収めていくことになります。
この時期に2人が出会えて、大きなプロジェクトを一緒に取り組んだことは生涯かけがえのない財産になったでしょうね。
特にまだ20代後半だったウェグナーは学ぶことが多く、この経験が今後のウェグナーの活動に影響を与えたことは言うまでもないでしょう。
アルネ・ヤコブセンとハンス・J・ウェグナー、意外な繋がりでしたね。
では、今日はこのあたりで。それではー。
Yチェアなどの名作椅子はこちらで紹介してますので、あわせてどうぞ。
今回は北欧を代表する人気の名作椅子を紹介したいと思います。正直、名作椅子が多すぎて選ぶのに困りましたが、・ダイニングやデスクなど普段使いしやすい椅子・名作椅子の中では比較的手を出しやすい価格帯の椅子を[…]