ジョージナカシマ記念館の次は丹下健三設計の香川県立体育館です!
旧香川県立体育館(船の体育館)
「船の体育館」の名称で親しまれていました。
えっ?
親しまれていた??
そうです、今は使用されていません…
まずはこの建物の独特な形状を見てください。
ド迫力!!
設計は香川県庁舎・東館や東京カテドラルなどなど多くの名建築を残した丹下健三で、竣工は1964年。
なんと代々木第一体育館と一緒なんです。
こちらが代々木第一体育館。
そう、この2つは同時進行で進んでいました。
竣工した年だけでなく、吊り屋根構造という点もこの2つは同じなので、勝手に兄弟と思ってます。
真正面から。独特な形状。
こうやって見ると「船の体育館」と呼ばれている理由がわかりますよね。
真横から。
内部の写真はありません。
冒頭でも軽く触れましたが、現在香川県立体育館は築50年以上が経過し、天井落下の危険性があるとして2012年から使用中止になっています。
香川県は改修を試みましたが、2014年に断念しています…
竣工当時
今見ても迫力あるんですが、竣工当時の写真を見ると驚愕ですよ。
こちらです…
どうですか?
周りの建物と比較しても、いかに大きく存在感があるかがわかっていただけると思います。
竣工当時はみんなびっくりしたでしょうね。
今から半世紀以上も昔にこのような建物を建てた丹下健三はやはり偉大です。
危機遺産
みなさん、「危機遺産」という言葉、聞いたことありますか?
ワールドモニュメント財団が緊急に保存が必要な世界の建築物を「危機遺産」として2年に1度登録してます。
2017年に旧香川県立体育館が登録されたときは世界170の応募から25の建築物を危機遺産として登録しましたが、日本では旧香川県立体育館のみが選ばれてます!
このように価値があるものは決して壊すべきではないと思っています。
もちろん残すということは、改修費用やどのように使用していくかなどを含めて様々な課題があるかとは思いますが、どうにか残していってほしいです。
建築家の河西範幸さんらが「保存の会」を設立し、解体を阻止するべく奔走されてます。
皆さんも応援しましょう!
ご賛同頂ける方はご署名お願いします。 世界的な巨匠建築家「丹下健三」の代表作の一つとして有名な香川県立体育館が今 耐震改…
香川県立体育館
新香川県立体育館
新香川県立体育館は2024年度建設予定で、なんと妹島和世さんと西沢立衛さんの建築家ユニットSANAAが手掛けることが決まってます。
SANAAは「金沢21世紀美術館」やルーブル美術館別館の「ルーブル・ランス」など数々の名建築を手がけています。
SANAAは建築界のノーベル賞と言われている「プリツカー賞」を受賞しており、日本で初めてプリツカー賞を受賞した人は、そうです丹下健三です。
新・旧の県立体育館がどちらもプリツカー賞を受賞している建築家の設計なんて羨ましすぎます。
ただ新しい体育館ができるからと言って、旧香川県体育館が壊されることになったわけではありませんから安心してください。
高松市のサンポート高松に建設予定です。SANAAですからね、これは楽しみです。
香川県議会ではデザイン優先で大丈夫か…という意見があったようですが…
新香川県立体育館が予定通り実施設計へ…「デザイン優先」と議会からの見直し求める声に応じず
浜田知事が一蹴してます。
ありがたやありがたや。
浜田知事万歳!!
仏生山温泉・天平湯
最後は疲れ果てた体を癒しに仏生山温泉へ…
仏生山温泉は高松駅から6駅の「仏生山」で降りて、歩いて10分ほどです。
道中は江戸時代の商屋や町屋が点在しているので、街並みを楽しみながら歩けますよ。
まず看板が凝ってますよね。
期待が膨らみます。
一見、温泉とは思えないお洒落な外観が特長ですが、なるほどグッドデザイン賞も受賞しているようです。
すみません、内部の写真はありませんが、ロビーには「仏生山小書店」と言う古書の書店もあり、お風呂を楽しんだ後もゆっくりと過ごせます。
温泉内もすごく素敵で身も心も癒された私は「ことでん」に乗って帰路につくことに…
仏生山温泉
おわりに
香川県庁舎を見に行く人は必ず一緒に旧香川県立体育館も見ましょう!
イサムノグチ庭園美術館、ジョージナカシマ記念館と1日で回る強行スケジュールでしたが十分回れます。
ちょっと贅沢すぎるかなと思うぐらい充実した1日でした。
翌日は早朝から栗林公園へ…
香川旅の2日目は早朝から栗林公園に来ました。栗林公園は月によって変わりますが、遅くても7時には開園してますので、早朝から行動したい方にはおすすめです。 栗林公園栗林公園は高松藩主松平家の別邸[…]