前回に引き続き、今回も図録繋がりということで。。
「世界現代工芸展・スカンディナビアの工芸」
1978年に東京国立近代美術館で「世界現代工芸展・スカンディナビアの工芸」が開催されています。
そのあと、京都国立近代美術館に巡回してます。
フィンユール追悼展が1990年なので、こちらの方が12年も古いですね。40年も前です。
その時の図録がこちら。
スカンジナビアではなく、スカンディナビアです。
このフォントいいですよね、好きです。
アルヴァ・アアルトやアルネ・ヤコブセン、ハンス・J・ウェグナー、フィン・ユール、オーレ・ヴァンシャーの作品やアラビア、グスタフスベリ、オレフォス、ジョージ・ジェンセンやテキスタイル関係などなど、多数掲載されてます。
工芸なので、陶器やガラス、テキスタイルが多いです。
家具はちょっとしか載っていません。。
その家具の中のさらにちょっとを紹介しますね。
イルマリ・タピオヴァーラのドムスやアスラックチェア。
オーレ・ヴァンシャーやアンティ・ヌルメスニエミのサウナスツールも。
ボーエ・モーエンセンのチェアも。
フィン・ユールのNV-45も載ってます。
この図録はもちろんもう販売はされておりませんが、機会があればぜひ見てみてください。
古本で手に入れるか、図書館で見るか。。
あるのかな。。
世界的に北欧の家具や雑貨、工芸品の類は人気がありますが、特に家具は日本とすごく相性がいいですよね。
そもそも日本人は木と密接に暮らしてきた過去がありますしね。
家具にはブームというものがありますが、北欧家具に関してはそれなりに人気は続くんだろうなと思います。
やはりそこにはデザインだけでなく、機能性をしっかりと追及したうえでのデザインがあるということが非常に重要なんだと思います。
そういう製品は皆がほっとかないですもんね、売れるべくして売れているんです。
長続きするわけですよね。
北欧家具にはそうした製品が多いですし、機械的で無機質な感じはなく、手工業的なところがいいですよね。
実際は機械を使用してても、その感じがあまり出てこないところとか。
ちなみにハンス・J・ウェグナーは意外かもしれませんが、機械を使用することを推奨してたんですよね。
もちろん精度が落ちないことが前提ではありますが。
そうすることで、価格を抑えることができ、多くの人の手に渡るようになりますもんね。
このあたりが独りよがりなものづくりとは大違いです。
様々な良い家具がある中で、Yチェアこそが良い例ではないでしょうか。
まだ家具をよく知らない若かりし時、Yチェアがほとんど機械で作られていると知って驚きましたもんね。
でないとあの造形美であの価格は無理ですよね。
やっぱり北欧の製品は素敵だなーと思う今日この頃です。
では今日はこのあたりで。。